音飾の彼方

フルートの「トリルキィ」をモチーフにしてみました。

トリルキィは比較的出番は少ないのですが、主に装飾音符などの演奏で表現に華を添えます。

メカニズム的な特徴を挙げると、指で操作する部分と実際にキィカップが動く部分が最も離れたキィでもあります。右手の薬指でキィを操作すると、遥か彼方にある小さなカップが動くのです。

そしてフルートの調整においては、この小さなキィの調整が甘いと全ての音に影響すると言う、大きな鍵を握るポイントでもあります。出番のない普段は、このトリルが頑張ってしっかり閉じてくれている事で他の音が存分に飛んでいく事が出来るのです。

トリルキィの存在には様々な想いを馳せる事が出来ます。

キーワードを挙げると…、

飾り・彩り・華やか・軽やかさ・遠く離れたものの繋がり・響きの要・小さな頑張り屋さん…。と言った感じでしょうか。

それまで平凡に感じた曲にトリルが一つ入る事で、一気にイメージが広がるように。

これを身に着ける事で、何かが変わる。そんな存在になれたら嬉しいです。

楽器や音楽を愛する全ての人へ。

入学・卒業・新しい門出のプレゼントにも。